新着図書(2020.02)

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 新着図書(2020.02)

図書コーナーの「新着図書(2020年2月) 」を紹介します。
どうぞご利用ください!

女わざ 東北にいきづく手わざ覚書

(森田珪子著)
新泉出 2018.11

女わざ-岩手の小さな町で暮らす女性たちの「暮らしわざ」
岩手に伝わってきた女性の手仕事を機関誌として発行したグループ「女わざの会」。1983~2007年の記録を纏めた一冊。手書きの文字と挿画が活字と違った新鮮さを感じ興味深い実用エッセイです。

 

 

真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園

(三宅玲子著)
文藝春秋 2019.9

家庭を持ちながら夜働く親など多様な働き方がありますが、夜間保育園は数も増えず社会から受け入れられていません。これは、夜間保育園に支えられた親たちと、夜間保育園を形づくっている人たちの姿を3年にわたって間近で眺めた物語です。

 

 

なぜ、それが無罪なのか!? 性被害を軽視する日本の司法

(伊藤和子著)
ディスカバー・トゥエンティワン 2019.8

「フラワーデモ」を知っていますか?2019年3月立て続けに性犯罪の無罪判決が言い渡されました。「フラワーデモ」は性暴力・性犯罪不当判決への抗議活動からはじまりました。被害者が泣き寝入りしなければならない日本の法律の問題点や刑法改正について分かりやすく書かれています。

 

 

 

女は「政治」に向かないの?

(秋山訓子著)
講談社 2018.5

政治担当の新聞記者である著者が、男女雇用機会均等法成立の1985年前後から政治家としてのキャリアを開始した7名の女性国会議員に対する聴き取りを整理しています。女性であるがゆえの困難さに挑んできた四半世紀強の奮闘ぶりを描き、女性の声を政治に反映させるために女性議員の割合を増やすことの重要性を力説しています。

 

 

私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

(イ・ミンギョン著)
タバブックス 2018.12

女性が「差別」をめぐる会話で返答につまった時など、これに対処し自分を守るためには、“直観”とアウトプットする“言葉”が必要です。本書は「旅行ガイドブック」のように実践的に活用できます。また、これは韓国におけるムーブメントですが、世界中の#Me Too運動に通じるパワーを得られます。

 

 

孤独の意味も、女であることの味わいも

(三浦瑠麗著)
新潮社 2019.5

国際政治学者と聞いただけで、一般女性とはかけ離れた人と思っていましたが、赤裸々に淡々と語る人生は壮絶でした。女性としての抱く葛藤は同じなんだという安心感と同時に、辛さや試練を乗り越えて、生きていく著者に清々しさと静かな力強さを感じた一冊です。

 

 

イジェアウェレへ フェミニスト宣言、15の提案

(チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ著)
河出書房新社 2019.6

どうしたら「女性だから」という理由でふりかかる、理不尽でマイナスな体験をさせずに子育てできる?
女の子を出産した友人から尋ねられた著者が、フェミニストとして本気で問題に向き合い15の提案を手紙の形で贈った一冊です。フェミニズムの重要な視点が分かりやすく書かれています。

 

 

男子が10代のうちに考えておきたいこと

(田中俊之著)
岩波書店 2019.7

多様性への理解が進む現代でも、性別によって求められる役割や進路選択、期待のされ方が違う日本。本書では男子高校生を対象に、性別が男子の生き方にどのような影響を与えるのかが書かれています。また、何ものにも縛られず自分らしく生きることを提言しています。対象を問わず読んでほしい一冊です。

 

 

 

#発達系女子の明るい人生計画

(宇樹義子著)
河出書房新社 2019.9

女性であるがゆえの不利益に加え、発達障がいを抱え、がんじがらめになりながらも「人生の選択権」を取り戻した筆者。不器用なまま生き抜いていくための具体的な手段が詰まっている本書に、社会的格差や排除で一人ひとり脱落させていけば、最後には社会自体が消えてしまう危うさを考えさせられます。障がいの有無に関わらず、生き辛さを抱えている全ての方に有効な処方箋です。

 

 

数字で見るはたらく私と人権

(公益財団法人人権教育啓発推進センター著)
公益財団法人人権教育啓発推進センター 2019.7

30頁余りの薄い冊子ですが、たくさんの情報が詰まっています。例えば「がん等の治療のため、通院しながら仕事を続けている人は32.5万人」。ここで「へぇー」と思うだけに留めず、この数字がどう人権と関わってくるのかを考えるための解説がセットになっています。「人権」はとても身近な存在だと気づかせてくれる冊子です。

 

 

やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。

(梅田悟司著)
サンマーク出版 2019.9

「家事を頑張るのは当たり前じゃないですよ!もっと自分をほめていいし、家族もほめるべきです!」育児休暇を取り、家事を体感した男性の筆者が痛感する「名もなき家事」の多さ。一度は体験したことのある家事に、うなずきと笑いが盛りだくさんです。自分の頑張りに気づき、名前が付くと愛おしくなる毎日の家事を、ちょっと笑みを浮かべながら行ってみませんか?

 

 

たてがみを捨てたライオンたち

(白岩玄著)
集英社 2018.9

専業主夫になるべきか悩む30歳既婚の編集者、離婚して孤独をもてあます35歳営業職、アイドルオタクで25歳未婚の公務員の三人の男性。「男らしさ」とは何か?を問いかける三者三様の物語が展開されています。男性の気持ちや物事の捉え方が丁寧に表現され、物語に引き込まれます。

 

 

母さんがどんなに僕を嫌いでも

(歌川たいじ著)
KADOKAWA 2018.6

吉田羊、仲野太賀の配役で映画にもなった同名作品を、小学生でも読めるよう作り直したものです。母親から疎まれ、暴力を振るわれても、そんな母が嫌いになれない主人公は、著者自身です。自暴自棄で終わらなかった理由、自分らしい生き方探し、病に陥った母への思い・・・心打たれます。

 

 

「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる

(鴻上尚史著)
岩波書店 2019.4

空気を読むことをよしとする社会のなかで生き苦しさを感じたことはありませんか?そんな生き苦しさから自分を解放するためのヒントを著者が読みやすく分かりやすく書いています。読みながら思いあたることも多いかも。ぜひおすすめの一冊です。

 

 

 

女性のいない民主主義

(前田健太郎著)
岩波書店 2019.9

「ジェンダーの視点から眺めることで、世界の見え方がこれほど変わるならば、そのことを最初から知っておきたかった。」政治学者である筆者が標準的な政治学の学説をジェンダーの視点で見直しています。民主主義の意義を適切に捉えることで、なぜ女性の政治参画が必要なのか。その理由が明らかになります。